日本時間の2024年7月14日午前7時11分頃、演説中だった共和党のドナルド・トランプ前大統領が銃撃されるというショッキングな事件が起きました。
トランプ氏は耳を負傷しましたが幸い無事。
しかし、流れ弾に当たった聴衆の1人が亡くなり別の2人も重体ということです。
この悲惨な事件について、日本のメディアが「トランプ陣営の自作自演と言った」という噂がありますが、本当でしょうか。
この記事では、対象となっている「サンデーLIVE」(テレビ朝日系列)、「サンデーモーニング」(TBS系列)の動画を検証。
サンデーLIVEではそのような発言はないこと、サンデーモーニングでは微妙な発言があったことがわかりました。
動画とともにご紹介していきますので、ご覧ください。
【動画】トランプ銃撃が自作自演とサンデーLIVEは言ってない!
自作自演発言があったと拡散される
トランプ氏のニュースは、日曜朝の日本の情報番組でも大きく取り上げられました。
その中で、サンデーLIVEで「トランプ氏の自作自演だ」という発言があったという噂がネットを中心に広がりました。
実際に動画を検証してみましたが、そのような発言はありません。
サンデーLIVEでトランプ氏銃撃事件について報じらた場面全てを、3つの動画に分けてをご紹介します。
【動画1】第一報は状況説明
まずこちらは、一報が入って最初の報道。3分16秒ほどの動画です。
キャスターの平石直之アナは映像とともに状況をわかりやすく説明。
コメンテーターのお2人は、トランプ氏の容態を心配し、民主主義に暴力を持ち込むことを批判しています。
【動画2】続報は現地記者から
しばらく他のニュースを報じたのちに、ワシントンの小島祐樹記者とつなぎ、現地情報を中心に伝えられました。
7分ちょっとと少し長い動画などで、動画の下に内容をまとめています。
スタジオから現地の小島記者に質問する形で、次のようなポイントが報じられています。
- トランプ氏の容態
- 共和党大会直前のこの事件が、現地ではどのように報じられているのか。
- 犯人の素性については明らかになっていない。
- トランプ氏の熱狂的な支持者に動きはあるか?
「自作自演」という発言は全くありません。
【動画3】コメンテーターの発言が曲解?
一旦CMに入ったあと、続けてトランプ氏のニュースが取り上げられ、状況説明だけでなくコメンテーターの分析なども語られています。
こちらも8分50秒ほどあるので、ポイントを下にまとめています。
■ポイント1
平石アナは基本的には状況説明と進行役を務めています。
唯一ご自分の意見を述べられたのは、2016年にトランプ氏の演説を取材した際の経験。
所持品検査が非常に厳重でクローズドな中での演説だったとし、この中にどうやって銃が持ち込まれたのかについて疑問を投げかけています。
■ポイント2
「自作自演」発言はどこにもありませんでしたが、コメンテーターの中林美恵子さんの発言が曲解された可能性があります。
2:20:20あたりから。
- 犯人がどういう動機だったのか?
- どちらの陣営の人間なのか、あるいは全く関係のない人なのか。
- それによって選挙に与える影響が全く違ってくる。
- 犯人がバイデン氏に関連しているような人だと大変な非難になり、トランプ氏に優位になる可能性がある。
とお話されています。
「どちらの陣営の人間なのか」という発言から、「トランプ氏陣営の犯行も有り得る」と曲解されたのかもしれません。
しかしこの場合の「どちらの」は、「どこの」という意味で使っていると思うので、自作自演とは全く言っていませんね。
平石直之アナが潔白をSNS投稿
平石アナご自身も、そのような発言はしていないとコメントを発表されています。
いつも #サンデーLIVE をご覧いただき、ありがとうございます。私のタイムラインに流れてきましたが、このニュースのときには、キャスターは私しかいませんでしたが、そのような発言はしていません。「民主主義の根幹を揺るがす事態だ」とコメントしました。 https://t.co/mH0zzaIR9p
— 平石直之 (@naohiraishi) July 14, 2024
【動画】トランプ銃撃に対するサンモニの報道が問題?
一方、同じ日曜朝の情報番組「サンデーモーニング」で問題発言があったとも言われています。
まず、こちらが報道場面の動画。
いやいや、トランプが生きるか死ぬかの時にプラスのアピールにもなりかねない等は不謹慎すぎるだろ。
— 井戸端ステーション (@idobata_station) July 14, 2024
これは大バッシングを浴びるべき
人の命をなんだと思ってんだ。ありえない。
TBSサンデーモーニング膳場貴子アナ「(大統領選の)プラスのアピールにもなりかねない」発言 pic.twitter.com/fTJPBKrSXF
微妙な発言は3つあると思います。
①選挙戦に有利になる発言
コメンテーター薮中三十二氏が、
「拳を上げて『オレは元気だぞ!』と見せている姿は、選挙戦からすると、変な話だけれど有利に働く可能性がある」
と発言されています。
確かにトランプ氏は耳から血を流しながらも「Fight!」と言いながら拳を突き上げ、元気であることを聴衆に示しています。
この写真は歴史に残る1枚になる。
— あんかけナポリ (@napori_ankake) July 14, 2024
トランプさんの大統領再選はほほ確実だろうね。 pic.twitter.com/PKTl8M7aDv
けれども、トランプ氏が怪我をし聴衆に死者が出ている中で、選挙に有利云々は不謹慎とも言えます。
②大統領選の「プラスのアピールにもなりかねない」
薮中氏のコメントを受けて、膳場アナは
「すごくこう、(大統領選の)プラスのアピールにもなりかねないという感じがしますね」
と発言。
通常「◯◯しかねない」という言葉は、望ましくないこと起こるニュアンスで使います。
このため、膳場アナはトランプ氏に有利に働くことを望ましくないと思っていることになります。
ちょっとした言い間違いかもしれませんが、ドキッとする発言ではありました。
③何回もやってる
膳場アナの「アピールになりかねない」発言のあとに、このような会話がありました。
薮中:「なんっかいもこれは、、、」
膳場:「流れるでしょうね」
薮中:「やってますからね」
膳場:「ええええええ」
膳場アナは、拳を突き上げる映像が何回も流れるという意味で発言しています。
一方の藪中氏は、「アピールするようなパフォーマンスを何回もやっている」という意味で言っているようにも取れます。
いずれにしても、非常にショッキングなニュースを、有利とかアピールという言葉で語ることには違和感を感じた方も多いようです。
トランプ銃撃暗殺未遂事件の概要まとめ
トランプ氏の銃撃暗殺未遂事件の動画と概要です。
銃声が聞こえてすぐ"Get down!get down!(伏せろ!伏せろ!)"と叫び声が聞こえて、SPがトランプ氏に覆いかぶさるようにして床に倒している。安倍さんが銃撃された時、SP含めた全員が虚を突かれ、無防備になって犯人に2度目の発砲を許したのとは対照的。やはり米国は銃の国だ。 pic.twitter.com/7bHtzSjXg7
— サイエンスおじさん✨ (@Adscience12000) July 13, 2024
- 場所:ペンシルベニア州バトラー演説会場
- 時間:日本時間2024年7月14日午前7時11分頃
- 武器:ライフル銃
- 被害者:トランプ氏→右耳負傷、聴衆→1人死亡、2人重体
- 犯人:未発表(死亡)
- 動機:未発表
犯人は直後にシークレットサービスにより銃殺されたということです。
トランプ狙撃犯を狙撃した敏腕スナイパー pic.twitter.com/1RpJbEWsG7
— ゲンジツセカイ (@genjitsusekaii) July 14, 2024
聴衆が屈む様子から、スナイパーは犯行直後に対応しているように見えますね。
犯人はトランプ氏の向かいの建物の屋上からトランプ氏を狙ったようです。
事前に不審な人物に気づき、通報した方もいたということです。
その情報により、シークレットサービスのスナイパーが待機し、すぐに対応できたのかもしれませんね。
速報:目撃者はBBCに対し、屋上でライフルを持った不審な男について警察とシークレットサービスに通報したと語った。
— Shaitan Singh (@shaitansaran29) July 14, 2024
彼は無視されました。#暗殺未遂 #トランプ大統領 #シークレットサービス #狙撃兵死亡 #容疑者拘留中 #ニュース速報 #トランプ #トランプラリー pic.twitter.com/Cz4tZi2Uea
まとめ
この記事では、トランプ前大統領が銃撃された事件で、「サンデーLIVE」と「サンデーモーニング」が自作自演と発言したのかについてお伝えしました。
サンデーLIVEでは、そのような発言は一切ありませんでした。
サンデーモーニングでは、「アピールになりかねない」など不適切と思われる表現も。
トランプ前大統領の命に別状はないということですが、聴衆の1人は亡くなっています。
民主主義の根幹を揺るがす行為は許せないですね。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。