久保木愛弓は現在どこの刑務所?死刑が回避された理由も解説(大口病院点滴殺人事件)

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久保木愛弓
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2016年に横浜市神奈川区の大口病院(現・横浜はじめ病院)で発生した「大口病院連続点滴中毒死事件」。

点滴に消毒液「ヂアミトール」を混入し、患者を次々に殺害したとされるこの事件の犯人として2018年7月に逮捕されたのは、同病院の元看護師・久保木愛弓でした。

動機は「自分の勤務時に患者に死なれると、家族への説明が面倒だった」という理不尽なもの。

久保木愛弓は無期懲役が確定しましたが、現在はどこの刑務所に収監されているのでしょうか?

また、3人の殺害容疑で起訴されながらなぜ死刑が回避されたのか、裁判の経緯についても紹介します。

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目次

大口病院点滴殺人事件犯人・久保木愛弓は現在どこの刑務所にいる?

久保木愛弓(大口病院連続点滴中毒死事件の犯人)

犯行当時29歳だった久保木愛子は、2024年9月現在37歳になっています。

2024年7月に無期懲役が確定し、刑務所に収監。

収監先については公表されていませんが、日本では無期懲役の女性受刑者が収監される刑務所は、特定の施設に限られています。

  • 栃木刑務所
  • 和歌山刑務所
  • 福島刑務所

上記の施設が代表的な女性刑務所なので、このいずれかに収監されている可能性が高いです。

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死刑が回避された理由は?裁判の経緯

被害者は何人?起訴内容は3人の殺人罪

大口病院

旧大口病院では、2016年9月に事件が発覚するまでの3ヶ月間で48人もの入院患者が死亡。

事件発覚後の約70日間は死亡者がゼロであることから、約50人にものぼる被害人数が疑われました。

久保木愛弓自身も逮捕後、「入院患者20人ぐらいにやった」と自白しています。

しかし、発覚以前の死亡者は“自然死”扱いで火葬されていたため証拠がなく、久保木愛弓は患者3人の殺人罪と5人分の点滴液に消毒液を混入した殺人予備罪で起訴されました。

起訴後、2019年8月~11月で被告人の精神鑑定が実施されています。

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一審(横浜地裁)

久保木愛弓(大口病院連続点滴中毒死事件の犯人)
  • 検察側求刑:死刑
  • 弁護側主張:統合失調症により心神耗弱の状態だった
  • 判決:無期懲役

2021年10月1日、横浜地裁で裁判員裁判の初公判が行われます。

11月9日の判決で横浜地裁は、弁護側の「統合失調症による心身衰弱」は否定。

被告人には完全責任能力があったとしました。

しかし久保木愛弓には自閉スペクトラム症(ASD)の特性があり、患者の家族から怒鳴られて強い恐怖を感じた経験が殺人の動機形成に至ったと判断。

完全責任能力があったと認めながらも、ADSに対する情状酌量の余地や、本人が贖罪の意思を強く示している点などから「更生可能性が認められる」とし、死刑を回避。

3人以上を殺害した被告人の完全責任能力を認めた上で死刑を回避した司法判断は、異例でした。

検察側と弁護側の双方が控訴しています。

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控訴審(東京高裁)

久保木愛弓(大口病院連続点滴中毒死事件の犯人)
  • 検察側求刑:死刑
  • 弁護側主張:死刑選択は裁判員裁判の否定にあたる
  • 判決:無期懲役

2023年12月15日に行われた控訴審で、検察官は無差別型の連続殺人」として改めて死刑適用を求めました。

しかし2024年6月19日の判決では、一審同様、無期懲役。

東京高裁は死刑選択も十分に考えられると指摘した一方で、

一審で死刑回避の理由として示された動機形成過程や更生可能性は、相応の意味があるものである

としました。

また、一審の裁判員裁判の評議を重要視。

裁判員裁判による慎重な評議で死刑選択が真にやむを得ないと認められた事件でなければ、死刑選択は許されない

という判断を示しました。

確かに裁判員裁判での判決を控訴審で覆す事案が続けば、「裁判員の意味はないのでは?」という批判の声があがる可能性はあります。

検察側と弁護側がそれぞれ上告を断念し、2024年7月4日、無期懲役の判決が確定しています。

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まとめ

「大口病院連続点滴中毒死事件」の犯人・久保木愛弓は、現在刑務所で服役中です。

刑務所は特定できていませんが、

  • 栃木刑務所
  • 和歌山刑務所
  • 福島刑務所

のいずれかの刑務所と思われます。

3人の最番容疑で起訴されながらも、死刑が回避されたこの事件。

情状酌量や更生余地が認められたのもですが、遺族からは、「納得がいきません」「死刑にならないのはおかしい」という声もあがっています。

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